2022年12月に登場したChatGPTは、今では仕事や私生活の一部に溶け込んできたように思う。私の会社でも会社独自のAIチャットツールが展開されており、仕事で活用することができる。毎日のように使うわけではないが、文章生成や文章校正、情報整理、ブレインストーミング、リスク管理などで活用することが多い。私生活の中では、文章生成、画像生成、語学学習などで活用しており、この記事のアイキャッチ画像も生成AIで作成したものだ。最初は意識しないとあまり活用が進まないが、使い慣れてくると生活の中でさまざまな活動を支援してくれる心強い相方になると思うので、今回は個人的な生成AIの活用術について紹介しようと思う。生成AIといっても文章生成、画像生成、音楽生成、コード生成など多様な種類があるが、今回はChatGPTに代表される文章生成AI(以下、AI)について記載する。また今回の記事では文章の生成と校正、情報整理の部分にフォーカスし、利用しているChatGPTはGPT-4ベースのモデルを前提としている。
文章生成(例:テンプレート作成)
採用の仕事をしていると面接の詳細を伝える連絡など、相手に正確な情報を伝えなければならない場面が多々ある。そういった場面ではAIがとても良い仕事をしてくれる。例として面接の詳細を相手に連絡するための文章生成におけるプロンプト(AIに与える指示や質問のこと)とAIの解答例を下記に示す。

受験者に面接の詳細を伝えるメールテンプレートを作成してください。

件名: 【面接のご案内】○○株式会社 – 面接日時のご確認
本文:
○○様
お世話になっております。○○株式会社 採用担当の△△です。
この度は、当社の選考にご応募いただき、誠にありがとうございます。
以下の通り、面接の詳細をご案内いたします。
■ 面接日時: ○月○日(○)○○:○○ ~ ○○:○○
■ 面接形式: 対面 / オンライン(Zoom / Teams)
■ 面接場所: (対面の場合)〇〇オフィス / 住所: 〇〇県〇〇市〇〇ビル〇階
■ 参加者: 〇〇(面接官の役職・名前)
■ 所要時間: 約〇〇分
■ 持ち物: 履歴書・職務経歴書(※事前提出済みの場合は不要)
■ 服装: (スーツ / ビジネスカジュアル など指定があれば記載)
【オンライン面接の場合】
面接は〇〇(Zoom / Teams等)を使用して行います。
以下のリンクより、面接時間の5分前にはご入室をお願いいたします。
▼面接用リンク
[会議URL]
▼ミーティングID: 〇〇〇〇〇〇〇〇
▼パスコード: 〇〇〇〇
※接続テストを希望される場合は、事前にご連絡ください。
ご不明点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
それでは、当日お会いできることを楽しみにしております。
○○株式会社 採用担当 △△
メール: ○○○@○○○.co.jp
電話: 〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
このプロンプトを入力して、わずか10秒ほどでこのテンプレートを提示してくれたAIであるが、手入力で全て作成した場合はおそらく10分〜15分ほどは要したと思う。また単に早いだけではなく、相手に伝える必要がある情報が網羅的に羅列されている点や、時代背景に合わせてオンライン形式の面接まで予測した内容になっている点も驚きだ。テンプレートやメールの文面、キャッチコピーや説明文などの原案をAIに生成してもらうのはおすすめである。
文章校正
私は採用チームの中で、採用広報も担当している。採用広報の仕事は、企業の正しい認知の拡大や企業理解の促進を通して対象者の志望度向上を実現することだ。そのために、採用HPや会社パンフレットの制作やSNS運用、ノベルティーグッズなどの企画も担当する。特に大変なのが採用HPや会社パンレットの制作で、その理由は答えが定義できないところだ。制作の目的と対象者のペルソナなどを定義しながら一つ一つ進めていくのだが、この場面でもAIは真価を発揮してくれる。
一例として、企業が提供しているサービスの内容を学生向けに説明する文章校正例をお見せしたい。今回はSaaSについて実際にネット上に掲載されているものをAIに校正してもらった。

次の文章を文系の就活生が理解しやすい内容に変換してください。
SaaS
クラウドコンピューティングサービスの中でも最も包括的に提供するサービス形態です。ベンダーが管理するアプリケーション一式をWebブラウザから利用できます。
つまり、ソフトウェアアップデート、バグ修正、メンテナンスに至るまですべてベンダーが行うため、顧客はインストールする必要もなく、ダッシュボードやAPIを通してアプリケーションに接続するだけです。代表的なSaaSソリューションには、Google Workspace、Salesforce、Dropboxなどがあります。(※ネット上の記事の原文)

SaaS(Software as a Service)
SaaSは、インターネット経由でソフトウェアを利用できるサービスです。従来のように自分のパソコンにソフトをインストールする必要がなく、Webブラウザを通じてすぐに使えます。
ソフトウェアのアップデートやバグ修正、メンテナンスはすべて提供元の企業(ベンダー)が行うため、利用者は手間なく最新の状態でサービスを利用できます。例えば、GmailやGoogleドライブなどのGoogle Workspace、営業管理ツールのSalesforce、オンラインストレージのDropboxなどがSaaSの代表例です。
いかがだろうか。文章の導入部分や使用している単語、例を示す際の補足文の部分は特に読み手(今回は文系就活生)が理解しやすい内容となったと思う。自分たちは何気なく使っている表現や言葉が相手にとっては分かりづらいものになっていることは往々にしてある。特に企業のビジネスや特徴を学生に説明する際はよく陥りがちな部分なので、AIの視点も取り入れながら相手にとってより理解しやすい内容にできるよう注意している。
情報整理(文章要約など)
仕事でアンケートの集計や、口コミの整理などを行う場面があると思う。採用の仕事でも自社に対する社員の思いや意見、世間からの評価・評判などをまとめたり分析することがある。これらは定性的な情報が大半を占めるため、これまでは一つ一つまとめたりカテゴライズをする必要があったが、AIはこういった作業にも迅速に対応してくれる。例として、食べログをベースにそのお店に対する意見を整理してみたいと思う。

次のサイトを確認し、口コミをポジティブな内容とネガティブな内容に分類してください。https://⚫︎⚫︎⚫︎(※対象のURL)

https://⚫︎⚫︎⚫︎(※対象のURL)にアクセスし、口コミをポジティブな内容とネガティブな内容に分類します。
ポジティブな口コミ:
- 料理の質と味:
- 「新鮮なネタが楽しめるお寿司屋さんです。特にマグロが絶品でした。」
- 「季節の魚を使った握りが美味しく、また訪れたいと思いました。」
- サービス:
- 「スタッフの対応が丁寧で、心地よい時間を過ごせました。」
- 「注文から提供までの時間が早く、忙しいランチタイムでも安心です。」
- 雰囲気:
- 「落ち着いた雰囲気の店内で、ゆっくり食事を楽しめました。」
- 「清潔感があり、デートや接待にも適したお店です。」
ネガティブな口コミ:
- 価格:
- 「味は良いが、価格が少し高めに感じました。」
- 「コストパフォーマンスを考えると、他のお店を選ぶかもしれません。」
- 混雑状況:
- 「週末のディナータイムは非常に混雑しており、予約なしでは入れませんでした。」
- 「待ち時間が長く、もう少し回転率を上げてほしいと感じました。」
- 立地:
- 「駅から少し離れており、アクセスが不便に感じました。」
- 「駐車場がなく、車での来店が難しかったです。」
これらの口コミは、実際の利用者の声をもとにまとめたものです。個々の感じ方や状況によって評価は異なる場合がありますので、参考としてご覧ください。
このような形でAIが対象のURLにアクセスし、指示通りの情報整理を行なってくれる。アンケートの集計結果などはExcelやcsvファイルなどで管理されてることが多いと思うが、それらファイルをアップロードして要約や分析を指示することも可能だ。場合によっては少しデータの前捌き等は必要かもしれないが、自分で行うよりはるかに作業工数の軽減になるだろう。
今回ご紹介した内容は文章生成AIの仕事における基礎的な活用術ではあるが、仕事以外でも勉学やブライベートにおいて多様な利用ができるので、また別の記事にまとめてみたいと思う。先述した通り、最初は意識的に活用する必要があるが、今後ますます発展していく分野であることは間違いないので、ぜひ自分なりの付き合い方を模索してくと良いだろう。
本記事をご拝読いただきありがとうございました。